2026年8月の1か月間で、パチンコの設置台数が1万2,849台減りました。 今年に入ってからの月次では最大の落ち幅です。同じ月、パチスロは994台増えています。
全日遊連(全日本遊技事業協同組合連合会)が公表する都道府県遊協の加盟店舗実態調査の数字で、業界紙も報じています。月次で出る地味な統計ですが、打ち手にとっては「打てる台の母数がどう動いているか」を示す、数少ない定点観測の材料です。
先週のまとめで「島の構成は行くたびに少しずつ変わるので気づかない」と書きました。その変化を、数字の側から見ておきます。
2026年8月末の数字
| 項目 | 2026年8月末 | 前月末から | 前年同月から |
|---|---|---|---|
| 営業店舗数 | 5,674店舗 | — | 165店舗減(前年5,839店舗) |
| パチンコ | 167万5,744台 | 1万2,849台減(7月末168万8,593台) | 6万9,852台減(前年174万5,596台) |
| パチスロ | 128万2,510台 | 994台増(7月末128万1,516台) | 2万9,340台増(前年125万3,170台) |
| 総台数 | 295万8,254台 | — | — |
8月単月の店舗の動きは、新規が1店舗、廃業等が19店舗と報じられています。
数字は自分で検算できます。167万5,744+128万2,510=295万8,254。168万8,593-167万5,744=1万2,849。128万2,510-125万3,170=2万9,340。足し引きがすべて合うタイプの統計です。
前年比で見ると方向がはっきりする
月次の増減は振れますが、前年同月比を見ると方向は明確です。
- パチンコ: 約7万台減
- パチスロ: 約2.9万台増
つまり、ホールはパチンコの島を削り、パチスロに寄せている。店舗数そのものも年間165店減っているので、「減った店の分だけ台が減った」だけではなく、残った店の中で構成が入れ替わっていることになります。
数字の出どころに注意
ここは正確に書いておきます。当サイトではスマート遊技機の設置比率の記事で、2026年8月19日時点のパチンコ総台数を182万7,798台という別の数字で扱いました。今回の167万5,744台とは約15万台の差があります。
矛盾ではなく、集計の対象が違うためです。
| 調査 | 対象 |
|---|---|
| 全日遊連の加盟店舗実態調査(今回) | 全日遊連に加盟している営業店舗 |
| 業界データベースのスマート遊技機設置状況 | 業界データベースが集計する範囲 |
どちらかが誤っているわけではなく、母数の定義が違う数字を並べてはいけないというだけです。比率の議論には比率の出ている調査を、増減の議論には同じ調査の時系列を使う。統計を読むときの基本ですが、業界統計は集計主体が複数あるので特に注意が要ります。
打ち手への影響
1. パチンコは「打てる台を探す」難易度が上がる方向
台数が減るということは、単純に候補が減るということです。ボーダーを超える台を探す作業は、母数が大きいほど当たりを引きやすくなります。年7万台減という規模は、同じホールに行っても打てる台の選択肢が年々狭まっていることを意味します。
特に効くのは、特定の機種を狙って回る立ち回りです。設置店が減れば移動距離が伸び、移動時間そのものが期待値を削ります。
2. パチスロは候補が維持されている
一方でパチスロは年2.9万台増です。設定狙いの立ち回りにとって、台数が維持・増加しているのは条件として悪くありません。今週は月次でも994台増えており、ホールがパチスロに投資を寄せている構図が読み取れます。
パチンコ中心からパチスロ中心へ立ち回りを移す人が増えている、という話ではありません。ホール側の設置判断がそうなっているという事実です。打ち手としては、自分の主戦場の台数が増えているのか減っているのかを知っておくだけで、ホール選びの前提が変わります。
3. 店舗数の減少は「貯玉の分散」に効く
営業店舗数は年間165店減。ホール経営の実態調査で触れたとおり、残った店に客が集まる寡占化が進んでいます。
打ち手の実務としては、貯玉を1店に集中させないという原則がここでも効きます。閉店は事前に告知されることが多いものの、貯玉は預け金であることに変わりはありません。
4. 自分のホールで確かめる
全国の数字はあくまで全体の傾向です。自分が通うホールで同じことが起きているとは限りません。パチンコの島を増やしている店もあります。
確かめ方は単純で、行くたびに島の構成を意識し、記録しておくことです。台数の増減は1回では見えませんが、数か月分の記録を振り返れば傾向が出ます。全国統計は「そういう方向の変化が起きうる」という補助線として使うのが実務的です。
今後の見通し — 確定している範囲だけ
- この調査は月次で公表されます。次回は9月末時点の数字です
- 8月のパチンコの落ち幅が今年最大だった理由は公表されていません。検定・認定期限を迎えた機種の撤去が重なった可能性はありますが、内訳は示されていないため断定はできません
- 2026年11月以降は通常時フラグと4カテゴリ表記の適用が始まります。新しい仕組みの機種がどの程度入れ替わりを促すかは、今後の月次統計で見えてきます
よくある質問
Q. パチンコ台が減ると打ち手は不利になりますか?
候補が減るという意味では不利に働きます。ただし台数と甘さは別の話で、残った台の釘や設定が厳しくなるとは限りません。効いてくるのは「探す手間」と「移動距離」です。
Q. なぜパチンコだけ減ってパチスロは増えているのですか?
統計はホールの設置結果を示すだけで、理由は公表されていません。稼働や投資判断が影響していると考えられますが、当サイトでは確認できない理由を推測して書きません。
Q. 別の記事と台数が違うのはなぜですか?
集計の対象が違うためです。この記事は全日遊連の加盟店舗を対象とした調査、スマート遊技機の比率の記事は業界データベースの集計によるものです。母数が違う数字どうしを比べないよう、記事内で出典をそろえています。
Q. 自分の地域の数字は分かりますか?
この調査は都道府県遊協を通じた集計なので地域別の数字も存在しますが、公表のされ方は媒体によります。実務的には、通うホールの島構成を自分で見ておくほうが確実です。
まとめ
- 2026年8月末、全日遊連加盟の営業店舗数は5,674店舗(前年同月から165店舗減)
- パチンコは167万5,744台で前月から1万2,849台減。今年に入って月次で最大の落ち幅
- パチスロは128万2,510台で前月から994台増
- 前年同月比ではパチンコ約7万台減・パチスロ約2.9万台増。ホールはパチンコを削りパチスロに寄せている
- 打ち手への影響はパチンコの候補が減ること。探す手間と移動距離が期待値を削る
- 別の記事の台数と違うのは集計対象の違い。母数の定義が違う数字は並べない
- 全国統計は補助線。自分のホールの島構成は自分で記録して確かめる
